不動産投資の物件探しで見るべき11のポイント!避けたい物件の特徴も紹介

最終更新日:2023.04.11 (公開:2023.02.02)

不動産投資初心者の方の中には、

「不動産投資を始めたいけれど、どうやって物件を選べばよいか分からない」
「不動産投資は物件選びに失敗しそうで不安…」

といった悩みを持っている方も多いでしょう。

不動産投資を行う上で重要なポイントの一つは、物件選びです。どんなベテラン投資家でも物件選びに失敗すれば、思い描いていた運用収益を得ることが難しくなります。

そこで今回は、不動産投資における物件探しのポイントについて解説します。避けたい物件の特徴もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

不動産投資物件の主な情報収集方法

はじめに、不動産投資の物件選びのために、物件情報を収集する方法について解説します。いろいろな方法がありますが、ここでは

・不動産投資会社
・不動産仲介会社
・不動産ポータルサイト

上記3つについて、それぞれの特徴を見ていきましょう。

(1)不動産投資会社から物件情報を得る

投資物件を専門に扱う不動産会社に不動産投資会社があります。

■特徴
不動産投資の専門家にあたる会社ですので、取り扱い実績やノウハウが豊富

自社物件の開発をしているデベロッパーである場合、管理までワンストップで相談できることもメリットです。
提携している金融機関などがあれば融資の審査も依頼できるため、投資初心者には特に魅力的でしょう。

■デメリット
自社物件しか取り扱いがないケースも多く、幅広い物件を検討しにくい

会社の質によって投資の良し悪しが決まってしまうこともデメリットと言え、信頼できる会社選びをする必要があります。

(2)不動産仲介会社から物件情報を得る

不動産仲介会社は、不動産売買を全般的に仲介している会社です。

■特徴
投資物件も取り扱っている場合には不動産投資の相談も可能
※事前に確認が必要

仲介会社は、市場に出回っている物件であれば基本的に取り扱えるので、ある程度不動産投資の知識があり、自分で幅広く物件を見たい人にはメリットがあるでしょう。新築から中古まで物件の種類に関係なく取り扱えるため、さまざまな物件を検討することができます

■デメリット
・仲介手数料がかかるので初期費用が高額になる
・物件管理まで行う仲介会社が少ない

上記があげられます。また、不動産投資を専門にしている会社ではないことから、営業担当者によっては十分な不動産投資の知識を持っていないことも考えられます。

このように、検討できる物件の範囲は広くなるのですが、その分、物件の選択や運用方法などは自分に委ねられるので初心者にはハードルが高いと言えるでしょう。

(3)不動産ポータルサイトで検索して物件情報を得る

不動産ポータルサイトで物件を探すのも有効な手段の一つです。不動産会社に相談しても、一度にたくさんの物件を紹介されるケースはあまりありません。

■特徴
短時間でたくさんの物件情報を得ることができる

また、ポータルサイトであれば、物件の種類や築年数、駅からの徒歩分数など自分が検討したい条件の物件を絞り込める点も魅力的です。

■デメリット
相談できる相手がいないため、完全に自己判断で物件を選ぶ必要がある

不動産投資会社のようにプロから専門的な意見をもらえないため、物件を購入する際には細心の注意が必要でしょう。

不動産投資の物件探しで見るべき8つのポイント【基本条件編】

次に、不動産投資の物件探しで見るべきポイントについて解説します。

ここでは購入候補の物件について基本的な条件を整理・比較できるような以下の8項目をとりあげていますが、自分にとって欠かせない条件を加えるのもいいでしょう。

・予算
・周辺家賃相場と想定家賃
・利回り
・築年数
・徒歩分数
・管理費・修繕積立金
・間取り
・総戸数

(1)予算

不動産投資物件を探す際には、必ず購入予算の確認が必要です。どれだけ自分が良いと思った物件でも予算オーバーであれば購入することができないからです。

物件購入の予算を見る際には、物件価格と初期費用について確認します。物件価格は自分が受けられるローン金額の、初期費用は必要な手持ちの自己資金の判断材料になります。

また、あらかじめおおよその予算を決めておくと、その予算内で物件を探すことで効率的な物件探しが可能です。金融機関などの不動産投資ローンを活用した際の融資額が想定できないときには、まずは不動産投資会社などへ相談して、融資額の見込みがいくらくらいになるのか相談してみるのもいいでしょう。

(2)周辺家賃相場と想定家賃

周辺家賃相場から想定家賃を設定します。

簡易的な周辺家賃相場の調べ方は「SUUMO」の家賃相場から調べる方法があります。
【SUUMO】全国の賃貸家賃相場・賃料相場の目安を調べる

■SUUMOの家賃相場の長所
・建物種別
・間取り
・駅徒歩
・築年数

それぞれの相場家賃を調べられることです。購入予定の物件の条件を入力すれば家賃相場を確認することができます。

■SUUMOの家賃相場の短所
建物面積での区別がないので、若干精度が落ちる可能性がある

より正確な家賃相場の調べ方は、複数の仲介会社へのヒアリングです。仲介会社などに足を運んで、保有予定の物件ならいくらくらいの家賃が出るかを担当者へヒアリングすることで、実際の声を聞くことができます。この方法の短所としては、実際にヒアリングをしないといけないため若干手間がかかるという点です。

想定家賃は、相場家賃を参考にしたうえで、家賃下落が起きたことを想定しストレスをかけた家賃を想定家賃としてください。ストレスをかけた家賃でも利益が出るようにする必要があります。

(3)利回り

投資である以上、利益を少しでも出すために利回りは最も重要なポイントです。

利回りとは、物件の収益力を表す指標です。ただし、利回りにとらわれ過ぎてしまうのは危険です。高利回りでも空室率が高かったり、空室期間が長かったりすると意味がないので、注意が必要です。

例えば…
「年間家賃収入÷物件価格×100(%)」で算出できる指標に「表面利回り」があります。同じ物件価格であれば、この利回りが高い物件の方が、満室時の収入が多くなるという一つの指標です。

なお、上記の計算式は、手数料などが含まれない「表面利回り」で、実際に運用するとこれよりも利回りは低くなります。購入時の経費や修繕積立金、物件管理会社への費用などを差し引いた「実質利回り」で算出すると、より現実に近い指標で検討できます。

■実質利回りの計算式
「(年間家賃収入-年間の諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100(%)」

(4)築年数

建物は老朽化するため、築年数のチェックも必須です。築年数によって修繕費が発生するリスクが変わり、資金計画を考える上でも大切なポイントになります。

なお、築年数が影響するのは中古物件を購入する場合で、新築物件(※)の場合は当然新しい状態なので関係は希薄です。
※ここでいう新築物件とは、未入居かつ建築後1年未満の住宅を指します。 

中古物件の場合、基本的に築年数が新しい物件ほど価格が高く、築古になるほど安くなり、物件価格の妥当性を判断するための材料にもなります。
例えば、建物の面積や戸数、間取りが同じで価格が同じであれば、築浅になるほど割安物件ということです。

(5)徒歩分数

都市部で公共交通機関が発達しているエリアほど、最寄り駅からの徒歩分数は賃貸ニーズを考える上で大切なポイントです。

特に、単身世帯を狙った物件は、最寄り駅から離れると賃貸ニーズが一気に落ちる傾向にあります。賃貸物件を探す際、徒歩分数で絞って探す方が多く、駅から離れているほど検討の土台にあがることすら難しくなります。

あくまで、物件があるエリアのニーズや間取りによりますが、徒歩分数を見て賃貸ニーズが少ないエリアにある物件は、他の条件が良くてもおすすめできません。物件価格が安く利回りが高いからといって購入してしまうと、空室が発生した際に苦労する可能性が高くなるので注意が必要です。

(6)管理費・修繕積立金

区分マンションの場合、管理費と修繕積立金は必ずチェックしましょう。

■管理費
マンション共用部など日常的な利用にかかる費用で、賃貸物件であれば入居者に負担してもらうことができる費用です。ただ、入居者視点で見ると家賃にプラスして支払う必要があるため、金額次第では賃貸ニーズに影響が出ます。周辺相場感とも照らし合わせて、入居者が妥当と思えるような金額にできるかがポイントです。

■修繕積立金
マンションの大規模修繕工事など長期的な計画に基づいて、マンション管理組合に積み立てておく費用です。区分マンションの所有者が毎月、決められた積立金を支払います。

建物全体の修繕により資産価値などを維持するという性質上、所有者が負担するのが通常なため、運用収益とのバランスがとれた金額になっているか確認が必要です。

(7)間取り

賃貸ニーズでは、間取りも大切なポイントで、間取りが周辺エリアのニーズに合っていないと客付けに苦戦します。

例えば…
単身世帯が多いエリアでファミリー向け物件を購入しても客付けの際に不利になる可能性が高いでしょう。また、エリアによっては、単身世帯と子供のいない夫婦2人世帯の両方を狙えるなど、幅広いニーズに応えられる間取りが有利なこともあります。

物件周辺の賃貸ニーズは、そのエリアで実際に入居者を募集している物件をリサーチすることでつかめるほか、周辺にどのような施設(商業施設やオフィス、工場、大学など)があるかによっても、おおよそのニーズが把握できます。

(8)総戸数

アパートやマンションなどの集合住宅は、総戸数も物件探しで見るべきポイントです。特に、区分マンションであれば管理費や修繕積立金にも影響するからです。

例えば…
区分マンションの場合、良質な建物で最新設備を備えている一方で総戸数が少ないと、1戸当たりの管理・修繕費用が割高になる可能性があります。

万が一、想定外の修繕工事が必要になった際などに、十分な修繕費用が積み立てられておらず対応できないこともあるかもしれません。
ただ、総戸数に関しては必ずしも多い方が有利というわけではないため、他の条件と合わせて総合的に判断することが大切です。

不動産投資の物件探しで見るべき3つのポイント【物件選定編】

ここまでは投資物件を探す際の基本条件編を見てきましたが、ここからは、基本条件からさらに物件候補を絞り込むために見るべきポイントについて見ていきましょう。

主に以下の3つの視点でご紹介します。基本条件編と重なる部分もありますが、同条件の物件がある場合の比較ポイントにすることで、より良い物件選びにつながるでしょう。

・エリア(地域)
・人口動態
・物件の規模・構造・設備

(1)エリア(地域)

購入候補の物件があるエリアの特性を知ることは、物件選びに重要なポイントの一つです。

賃貸ニーズを第一に考えれば賃貸需要が高いエリアを選定するのは当然ですが、大切なのは収益性です。

例えば…
人気エリアでは家賃収入が高くなると考えられますが、物件価格や初期費用、毎月の必要経費も高くなって収益性の面では、他のエリアの方が好条件かもしれません。

また、近隣市街地で再開発が予定されているエリア、大規模な工場誘致などが予定されているエリアなど、将来的な賃貸ニーズの広がりが予想されるエリアを狙って物件選びをするという視点もあるでしょう。

いずれにしても、物件があるエリアを少し広い観点で眺めて、地域特性を探ってみることでより良い物件を見つけられる可能性がありますエリアを熟知することは、良い物件を見極める上で重要な要素の一つなので、特に初心者のうちは探すエリアを広げ過ぎないようにするのがおすすめです。

(2)人口動態

不動産投資は、長期的な観点で投資を行うため、人口動態を把握して長い目線で戦略を練ることが大切です。

購入候補の物件があるエリアの人口動態をチェックすることで、これから賃貸ニーズがどう変わっていくか予想しやすくなります。仮に今の時点で人口が多いエリアでも、これから減る可能性が高いところはリスクが高いと言えます。

例えば…
高齢者人口が多く、現役世代が少ないエリアでの投資は、将来的に空室リスクなどがあります。

人口動態の変化の見極めが難しい場合には、人口の多い都市部を軸に物件を探すのがおすすめです。都市部は、働く場所が豊富で公共交通機関も発達していて、単身世帯、ファミリー世帯、高齢世帯のいずれにも賃貸ニーズが見込めます。ただし、間取りについてはそれぞれの世帯ニーズに合ったものが必要です。

(3)物件の規模・構造・設備

物件の規模・構造・設備面を総合的に見ることで、候補物件の比較が可能です。

特に、構造と設備面は時代によってニーズが変わるので、最新のトレンドに沿ったものになっているかチェックしましょう。

また、物件の規模と構造は後から変更ができないため、購入価格との兼ね合いや、賃貸ニーズを見極めた上での検討が大切です。

例えば…
■単身世帯
建物の構造がしっかりしていることよりも家賃が安いことが賃貸ニーズに影響するでしょう。キッチンなどの設備も簡易的なものが備わっていれば十分です。その分、物件価格は低く抑えられる可能性があります。
■ファミリー世帯
であれば、防音・騒音対策がしっかりしている構造であることや、マンション敷地内に24時間ゴミ出しができる設備があるなど、家族で暮らしやすい条件が賃貸ニーズにつながる可能性があるでしょう。

候補から外すべき物件を検討する際に参考となる条件とは?

最後に、そもそも候補から外すべき物件を検討する際に参考となる条件についてご紹介します。あらかじめ候補から外す物件の目印がついていれば、物件探しを効率的に進められるでしょう。

政令指定都市周辺のエリア以外の物件

新築物件には関係なく中古物件を購入する場合になりますが、確認済証がない建物など、違法建築物件についても候補から外すことをおすすめします。建物の安全性が担保されていないこともあり、災害によって倒壊したときなどのリスクが高いからです。

また、違法建築物である場合、建物を壊して再建築する際に、同じ規模の建物が建たない可能性もあります。知らずに購入すると思わぬリスクを負うことになります。

殺人事件があったなど瑕疵のある物件

殺人事件などの心理的瑕疵がある物件は、賃貸ニーズが著しく減少する可能性が高くなります

賃貸需要が下がるのは事故が起きた部屋だけと考える方もいますが、そうとも言い切れません。インターネット上で事故物件を調査できる有名サイトがあり、賃貸物件を探す際にはチェックする方も多いようです。

「心理的瑕疵がある場合には絶対に住まない」
「安全面・治安面から近隣で大きな事故・事件があった場所は避ける」

という方もいるため、物件周辺エリアの過去の事件・事故の情報も念のため確認しておくといいでしょう。

不動産投資で成功するには物件選びがカギ!

今回は、不動産投資における物件探しのポイントについて解説しました。ここでご紹介したような物件選びのポイントを参考に、自分にとって最適な物件選びをしましょう

とはいえ、さまざまな条件から優良物件を手にするためには、不動産投資に関する知識をはじめ、最新の情報収集が必要です。新築ワンルームマンションの不動産投資なら、実績豊富なメイクスまでお気軽にご相談ください。専門知識を持ったコンサルタントが最適な資産運用をサポートします。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。㈱メイクスにおいては、何ら責任を負うものではありません。

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著者/監修者紹介

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メイクス100年不動産ナビ編集部

メイクス100年不動産ナビ編集部は、不動産投資をはじめ、資産形成についてワクワクしてもらえるようなの情報の提供を目指しています。初心者向けの情報から既にオーナーの方、知見のある方に向けた、不動産投資や資産形成についての疑問を客観的な視点から発信しています。

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